#2 一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ。-ブッダ『スッタニパータ』のなかの「慈しみ」より(中村元訳)

「持続可能な開発目標(SDGs)」という言葉をよく耳にするようになりました。

貧困や不平等・格差、環境問題などの世界の課題を解決し、すべての人々にとってより良い世界を目指すために設定された世界共通の目標を指し、具体的には17個の項目が設定されています。

SDGsは2015年に採択された取組みですが、その根底に通じるであろう、すべての生き物への敬意や慈愛といった理念については、仏教の祖・釈迦(ブッダ)が今から2500年も前に次のような言葉の数々を残しています。

「一切の生きとし生けるものは、幸福であれ、安穏であれ、安楽であれ」

「目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ」

「全世界に対して無料の慈しみの(こころ)を起こすべし。上に、下に、また横に、障害なく怨みなく敵意なき慈しみを行うべし」

いかがでしょうか。平易なフレーズなのに、なんだかこころにずしっとくる言葉です。
今の私たちだけではなく、これから生まれてくる未来の子どもたち、そして生きとしいけるものすべての生き物たちの幸せは、私たち一人ひとりの「慈しみ」のこころから始まるのだよ、と教えてくれるブッダ。

そして、すべての生きものたちの幸せのために成すべきこととして、「ことばやさしく柔和」「足るを知る」「正直」「飾らず簡素」などの行いを挙げています。

自分のこころや行いを整えることで、それが他者への慈しみにつながり、世界もよりよくなる――そんなブッダの言葉を、Amrita Zen Life ではSDGsにも活かしていければと思います。

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